2015年6月13日土曜日

芥川也寸志の「音楽の基礎」

作曲家、芥川也寸志著の音楽理論入門書。




つい先日まで芥川也寸志作曲の「トリプティーク」をやっていたので何か関連書物をと思いこれを読んでみた。
 
こういう理論書はとかく途中でもうダメだ、読むのが辛い…と心が折れそうになる(;¬_¬)
今回も入門書とは言え早くも前半で心が折れそうになったが芥川也寸志氏の解説や観点がなかなか面白かったので抜粋でご紹介。




和声の項で同じコードでも展開すると響きが違うということをたとえて書いている。C(ドミソ)のコードの例で以下、抜粋。
 
「基本位置の低音ドは偉い人がそれ相当の地位に収まって、はたから見ても自然で支配力も大きく安定しており、第一展開の〈六の和音〉の低音ミは平々凡々な人間が何かの拍子で偶然高い地位についてしまい、本人もまわりの人も落ち着かず見た目にも不自然でとても長続きはしそうにないという感じであるのに対して第二転回の〈四六の和音〉の低音ソは偉くはないが偉くなろうと焦っている人間がうまいこと高い地位につき、やれなんだかんだと張り切っているようなものでとにかく目につき耳につくのである。」
なるほど〜。分かりやすいヾ(・ω・`)
 
ただ、これだと四六の和音はイヤな奴みたいな感じですが、このあとに
「この性質を利用して属和音の前にしばしば使われる」と続きます。
 
頑張ってる奴には頑張ってもらおうということですかね。でも使い捨てにはなりたくないわ〜。
ムムム。コードの転回の話なのに深い話になってる( ̄。 ̄;)
 
頑張って読むと色々勉強になりますね^_^;


[筆者:荒井聡美]